よくあるご質問

技術的なご質問

本ページでは、お客様から多く寄せられているお問い合わせの中からよくあるご質問を掲載しています。

LoRaWAN
購入したES920LR3のファームウェアをプライベートLoRaからLoRaWANに書き換えたいのですが、有償になりますか?

無償で対応致します。
お客様の環境でファームウェアの書き換えが可能であれば、実行ファイルをメールにてお送りします。LoRaWANの場合、DevEUIと呼ばれるデバイス固有のIDを振る必要がある為、個別対応とさせて頂いております。

LoRaWANではプライベートLoRaのように無線チャンネル、拡散率の指定はできないですか?

LoRaWANでは通信制御がネットワーク・サーバー側にあるため、デバイス側での指定はできません。起動時はデフォルトチャネルである923.2MHz、923.4MHzをランダムで選択して使用し、拡散率は10を使用します。

LoRaWANの接続実績を教えて下さい。

LoRaWANの接続実績は以下の通りです。
・Kerlink社
・Kiwitech社
・Cisco社
・SenseWay社
また、Actility社のネットワークサーバーと接続実績があります。

LoRaWANのCLASS B,CLASS Cには対応していますか?

現時点でCLASS Aのみ対応しています。

LoRaWAN版を使用していますが、電源ON時にSleepに入りません。

接続形式がOTAAの場合、JOINプロセス中はSleepに入れません。JOINプロセス完了後にSleepに入ります。ABPの場合は、JOINプロセスが無いため、電源ON時にSleepに入ります。

モジュール、製品は全てLoRaWANデバイスとして使用する事ができますか?

LoRaWAN対応モジュール、製品は以下の通りです。
ES920LR
ES920LR3
ES920LRTH2X
ES920LRTH3
ES920BLE-S2
ES920BLE-S3

LoRa通信について
LoRa通信を利用した通話はできますか?

LoRa通信は、通信速度が遅く、連続通信できない為、リアルタイム処理はLoRaには不向きです。

プライベートLoRaを使用した場合、近隣の他のLoRa通信の影響を受けませんか?

LoRaに関わらず、他社製を含む全ての920MHz帯無線機器の影響を受ける可能性があります。
無線チャンネルを変更して下さい。

LoRa(LoRaWAN)では何Km通信できますか?

LoRaで通信できる距離は、様々な要因により大きく変動します。
変動する要因として、
・通信環境状況(無線障害となる物の影響)
・設置環境
・LoRa設定(帯域幅/拡散率)
等があります。
一例ですが、市街地(無線障害になるビル等あり)でゲートウェイをビルの屋上に設置した場合(帯域幅:125kHz、拡散率:10)、半径2km~3km程度の通信が可能です。

LoRa通信について免許は必要ですか?また、技適認証についてはどの様になりますか?

LoRaモジュール及び製品は、特定小電力無線となり免許無しで使用できます。
また、モジュール及び製品は工事設計認証(技適)取得済みで、申請の必要はありません。
ただし、これは日本国内限定のことで、海外については電波法の対応は無く違法となります。

LoRa通信を行う場合、どのくらいのRSSI値なら信頼性が高いと言えますか?

ES920LRの受信感度(RSSI値)は、チップ内部処理となるため±3dBm程度の誤差が生じる事もあります。
例)BW125KHz、SF10の設定時:-132dBm程度が限界値
実運用時には、限界値+10dBm程度で運用して下さい。(-122dBm程度)

アンテナについて
モジュールとアンテナ間に延長ケーブルを使用しても問題ないですか? 技適の申請が必要ですか?

問題ありません。ただし、ケーブルロスが発生することはご理解下さい。
また、工事設計認証(技適)への影響はありません。

ダウンロードページにある「認証済みアンテナ一覧」に無いアンテナを使用しても問題ないですか?

一覧に無いアンテナを使用する場合は、工事設計認証(技適)の追加申請を行う必要があります。
一部弊社でも販売可能なアンテナもありますのでお問い合わせ下さい。

外付けアンテナとワイヤーアンテナで性能の違いはありますか?ワイヤーアンテナより外付けアンテナの方が飛距離は長いでしょうか?

一般的に、外付けアンテナはワイヤーアンテナよりも高いゲイン(利得)を持ち、より遠くの距離に信号を送信することができます。したがって、外付けアンテナを使用すると、より長い飛距離を実現することができます。

ただし、アンテナの効果はその種類や向き、設置場所や近隣の金属物との干渉など周囲の環境により大きくアンテナ特性が変動します。例えば、外付けアンテナが設置された場所が障害物によって遮蔽されている場合、ワイヤーアンテナよりも劣る場合があります。また、ワイヤーアンテナが適切に設置されている場合、外付けアンテナよりも遠くまで信号を送信することができる場合もあります。

そのため、どちらがより長い飛距離を実現するかは、使用するアンテナの種類や設置場所、周囲の環境によって異なるため、一概には言えません。最適なアンテナの選択は、使用環境に応じて検討する必要があります。

ファームウェア開発について
モジュール内部のファームウェアを独自に開発することはできますか? また、外部デバイスを制御することはできますか?

可能です。
標準のソフトウェアのソースコード(SDKに付属)をベースに、コード修正していただくことになります。
GPIO/UART/SPI/I2C/ADC等のインタフェースを使用して、外部のデバイス(センサー等)を制御することが可能です。

内部のファームウェアの開発をする際に、必要なものを教えて下さい。(開発環境・デバッガについて)

本体の他に次のものが必要です。

■ソフトウェアのソースコード
 (弊社の SDK に付属します)

■統合開発環境(下記いずれか)
 1.IAR 社 Embedded workbench for ARM (推奨)
   IAR社よりご購入いただく必要があります。(推奨)
 2.無償の統合開発環境もご使用いただけます。
   モジュールの型番によって使用可能なツールが異なりますので、
   詳細は開発環境説明書を参照して下さい。

■デバッガ(下記いずれか)
 1.I-Jet
   IAR社よりご購入いただく必要があります。
   (Embedded workbench for ARMをご使用の場合のみ使用可能です)
 2.その他(ST-LINK/V2等)
   モジュールのシリーズ(型番)によって使用可能なデバッガが異なりますので、
   詳細は開発環境説明書を参照して下さい。

ソフトウェアを更新したい

以下の実行ファイルをダウンロードし、説明書を基に更新していただければと思います。
ES920ソフトウェア開発環境説明書
製品資料 - モジュール > 920MHz帯LoRaモジュール(ES920LR) > 実行ファイル

海外仕様について
海外仕様にカスタマイズは可能でしょうか。

弊社の無線モジュールは国内使用限定のサポートとしており、現時点で海外対応の予定はありません。
無線機器を海外にて使用する際は使用地域毎の認証取得が必要で、周波数等のカスタマイズを行う必要があり、メーカーのサポートが必須となりますが、基本的に弊社ではこのような海外対応のサポートは行っておりません。
但し、ある規模以上のプロジェクトの場合、海外対応を検討する事は可能ですので、その際は別途お問合せ下さい。

その他
モジュールのチップコンデンサは、半田付けの状態によって、飛距離は変わりますか?

モジュールのチップコンデンサは、半田付けの状態によって、信号の飛距離に影響を与える場合があります。
コンデンサは、電気信号の特定の周波数範囲を通過させるために使用されることがあります。半田付けが不適切である場合、コンデンサの周囲の環境が変化し、周波数特性が変化する可能性があります。この場合、信号の飛距離が影響を受ける場合があります。
また、半田付けの不良によってコンデンサと基板の接触が悪くなり、信号の反射が発生する場合があります。この場合も、信号の飛距離が影響を受ける可能性があります。